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脳の健康への私たちのポジション

脳の健康(ブレイン・ヘルス)―グローバルな優先課題

ルンドベックでは、脳の健康は個々の生涯を通じて良好な健康の基本であると考えています。脳の健康とは、ただ疾患がないという意味ではなく、精神・神経疾患を患う人々が生き生きと暮らせること、また精神・神経疾患と診断されていない人々が健康と幸福を追求できることも含みます

世界はますます「脳の資本」への依存を強めており、脳のスキルと脳の健康ᶦ(個人の認知的、感情的、社会的な脳資源など)が重視されています。世界保健機関(WHO)によれば、脳の健康で中心となるのは認知、感覚、社会・感情、行動、運動などの各領域の脳機能に関する部分で、ウェルビーイング(精神的、身体的、社会的に満たされた状態)から疾患や障害まで幅広く検討することが必要ですᶦᶦ。

 

私たちは脳の健康に対して包括的なアプローチをとっており、脳の健康増進と精神・神経疾患の予防の両方が大切だと理解しています。精神・神経疾患の診断と、タイムリーかつ適切な治療へのアクセスも極めて重要です。私たちが最も注力しているのは精神・神経疾患の治療とケアに革新的なソリューションを提供することですが、すべての人の脳の健康状態を改善することを目指し、他団体とともにこの問題に幅広く取り組んでいます。

約50%

精神・神経疾患は、世界の人口の約半数に直接影響を及ぼしていると推定されていますᶦᶦᶦ

最大10%

精神・神経疾患に関わるコストは、世界の国内総生産(GDP)の10%に相当すると推定されていますᶦᵛ

 

 

神経疾患だけでも、障害の主な原因の1つで、世界全体で2番目に多い死因ᵛ(年間900万人)であり、医療費の主な要因ᵛᶦになっています。世界人口の高齢化が急速に進み、アルツハイマー病やパーキンソン病などの加齢性の神経疾患による負担は増え続けていますᵛᶦᶦ。

 

また、メンタルヘルス関連の疾患の有病率は、現在9億7000万人と推定されておりᵛᶦᶦᶦ、世界で5人に1人が罹患していますᶦˣ。さらに、世界の小児と青年の約20%(5人に1人)がメンタルヘルスの疾患を患っており、自殺は15~29歳の2番目に多い死亡原因ですˣ。

 

脳に関する私たちの知見、精神・神経疾患の治療における蓄積してきた強固な経験、また精神疾患を抱えながら生きる人々への理解をもってしても、脳の健康と神経科学には未だ大きな課題が残されていると認識しています。

神経科学は十分に報われていません。進歩に必要なのは、さらにイノベーションが生まれやすい環境です

脳は間違いなく人体の中で最も複雑な臓器です。しかし、私たちは未だそのすべてを理解しておらず、精神・神経疾患が発症する仕組みはほとんどわかっていませんˣᶦ。神経科学の研究は、他のほとんどの科学研究よりもコストと時間がかかり、高い確率で失敗しますˣᶦᶦ。それでも、精神・神経疾患が急増する今、神経科学を継続的に優先させることがかつてないほど重要となっています。大きな進展はありましたが、精神・神経疾患の治療薬と治療法を解明するための道は、依然として困難なものです。だからこそ、神経科学におけるイノベーションの足かせとなっている障壁をなくし、脳の複雑さを完全に解明するための研究を優先する環境を育む必要があります。

 

これは共同責任だと思います。官民両部門でのコミットメントと両部門からの投資があれば、イノベーションが生まれやすい環境、そして神経科学研究が盛んになり、脳の健康が増進されるような環境を、共に育むことができます。

 

神経科学をはじめとする脳の健康に、より多くの投資が早く行われるほど、良い結果が得られるでしょう。基礎科学研究への投資はもちろんですが、革新的な発見を最も必要とする人々にとって身近なものにするトランスレーショナルリサーチにも投資が必要です。

 

ルンドベックでは、脳だけに特化した研究開発プログラムを実施し、年間収益の約20%を神経科学に再投資していますˣᶦᶦᶦ。

私たちは、精神・神経疾患の生物学に対する理解を深めようと努めています。そうすることで、革新的な新しいアプローチが見つかるのです。

私たちは神経科学の発展と革新的な治療法の提供に尽力し続けていますが、人々がイノベーションにアクセスできなければ意味がないことを理解しています。様々なプログラムと取り組みを通じて、アクセスの負担軽減に取り組み、主要な意思決定者に積極的に働きかけます。そして、実際の臨床におけるエビデンスに基づく価値評価を行い、精神・神経疾患を抱える人々の声を受け止め、革新的なソリューションをサポートします。

脳の健康の優先順位は高くありません。患者さんの声に力を与え、アンメット・ニーズに応える必要があります 

貧困や差別、紛争などの健康を決定づける社会経済的因子は、脳の健康に悪影響を及ぼしますˣᶦᵛ。脳の健康に関する不平等に対処するためには、多方面での行動と社会全体での介入、様々な疾病分野や組織を超えた協力が必要になります。脳の健康増進には、より質の高いデータと知識共有を重視することも大切になります。

私たちは、脳の健康が体の健康と同じように優先されるようになることを願っています

私たちは世界中のパートナーと協力し、より多くの資金と人的資源が脳の健康とその関連疾患に投入されるようにします。

 

現在、利用できる精神・神経疾患の治療法の多くは、根治療法ではなく対症療法で、1980年代から90年代に始まったものですˣᵛ。革新的な治療法は生活の質を向上させて様々な機会を取り戻すためのカギであり、社会全体にも利益をもたらすものです。私たちは様々な団体や医学会と連携して規制・政策環境にプラスの影響をもたらすことで、精神・神経疾患の新しい治療法がより多くの人々に速やかに届くようにしています。

 

精神・神経疾患を患う人々を受容し、彼らが経験するアンメット・ニーズに応えること、そして研究者や科学者だけでなく、脳の健康増進を促進するためにも、政策立案者や資金提供者が注目するように働きかけることが何より重要です。私たちは能力開発プログラムを通じて、精神・神経疾患を患う人々の声に力を与えようと努力し、共有してくれた声を強めるために必要な手段と支援をコミュニティに提供しています。

 

私たちはより広範に、環境・社会・ガバナンス(ESG)目標ˣᵛᶦや国連の持続可能な開発目標(SDGs)ˣᵛᶦᶦに沿った持続可能な経営を目指し、脳の健康に影響を及ぼす社会経済的因子を減らすための支援を行っています。

偏見は脳の健康にとって大きな障壁です。教育と啓発活動によって、偏見に対処する必要があります。

偏見は、脳の健康とその関連疾患に対する理解や認識に影響を及ぼし、ケアと治療法へのアクセスや脳の健康の優先度にマイナスの結果をもたらします。偏見をなくすための対策は、差別からの解放、人権、社会的包摂(ソーシャル・インクルージョン)を強調する幅広い戦略の核心であるべきですˣᵛᶦᶦᶦ。

 

WHOによれば、メンタルヘルス疾患に対する偏見が、差別や排除の主な原因となっていますˣᶦˣ。

 

神経疾患の中での偏見に関しては2020年の調査で、回答者の92%が、抱えている疾患を理由とする偏見の影響を感じていることがわかりましたˣˣ。大きな進歩がありましたが、偏見は未だ大きな問題です。

ルンドベックでは、脳の健康に対する偏見の解消に尽力しています

私たちは、脳の健康とその関連疾患についての議論を正常化し、政策立案者、医療現場、患者コミュニティ、そして社会全体に届けたいと考えています

 

その取り組みとして、一連のイニシアチブで患者団体や医学界と協力しています。たとえば、脳の健康増進と偏見の解消に関するグローバルな啓発活動や、政策立案者と医療従事者を対象とした詳細な教育活動などを実施しています。私たちは伝えるのみではなく、同時に行動を起こすことにも努めており、職場での脳の健康を増進し、精神・神経疾患を伴う人々に機会均等と支援をもたらす雇用主であり続けられるよう、事前措置を講じています。

ルンドベックのコミットメント

ルンドベックでは、脳の健康回復と、精神・神経疾患による影響を受けた人々を支援することに全力でコミットしています。私たちのビジネス活動、アドボカシーの参画、政策立案者や非政府組織とのコミュニケーションは、「すべての人が最善の状態になれることを目指して、日々、脳の健康を回復することに力を注ぐ」という明確な目的に導かれています。

Downloads

Position On Brain Health (PDF, 491 KB)

Brain Health Infographic (PDF, 610 KB)

Brain Facts Infographic (PDF, 630 KB)

ᶦ Smith, E., Ali, D., Wilkerson, B. et al. A Brain Capital Grand Strategy: toward economic reimagination. Mol Psychiatry 26, 3–22 (2021). https://doi.org/10.1038/s41380-020-00918-w

ᶦᶦ World Health Organization. Brain health. Taken from the internet December 2020: www.who.int (https://www.who.int/health-topics/brain-health#tab=tab_2)

ᶦᶦᶦ Data manually taken from Global Burden of Disease Study 2019 (GBD 2019) Data Resources using the GHD x tool by the Institute for Health Metrics and Evaluation, University of Washington

ᶦᵛ Markham, Henry (2013) “Seven challenges for neuroscience” Functional Neurology, Volume 28, Issue 3. Taken from the internet July 2022: https://www.researchgate.net/ (https://www.researchgate.net/publication/258058806_Seven_challenges_for_neuroscience)

ᵛ Abolfazl, A., Stroke and dementia, leading causes of neurological disability and death, potential for prevention, Alzheimer’s & Dementia, The journal of the Alzheimer’s Association, Volume 17, Issue S10 (2021), https://doi.org/10.1002/alz.049370

ᵛᶦ Feigin VL, Vos T, Nichols E, et al. The global burden of neurological disorders: translating evidence into policy. Lancet Neurol. 2020;19(3):255-265. doi:10.1016/S1474-4422(19)30411-9

ᵛᶦᶦ Global, regional, and national burden of diseases and injuries for adults 70 years and older: systematic analysis for the Global Burden of Disease 2019 Study BMJ 2022; 376. doi:10.1136/bmj-2021-068208

ᵛᶦᶦᶦ World Health Organization. Mental Disorders. Taken from the internet July 2022: www.who.int (https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/mental-disorders)

ᶦˣ World Health Organization. Mental Health. Taken from the internet July 2022: www.who.int (https://www.who.int/health-topics/mental-health#tab=tab_1)

ˣ European Federation of Neurological Associations. Results of EFNA’s Survey on Stigma and Neurological Disorder. Taken from the internet August 2021: www.efna.net (https://www.efna.net/survey2020/)

ˣᶦ Neuroscience at the Allen Institute, 5 unsolved mysteries about the brain. Taken from the internet April 2022. www.alleninstitute.org ( 5 unsolved mysteries about the brain)

ˣᶦᶦ Tufts Centre for the Study of Drug Development, CNS Drugs Take 20% Longer to Develop and to Approve vs. Non-CNS Drugs, Impact Report 2018, September/October, Volume 20, number 5. Taken from the internet July 2022: https://www.globenewswire.com/ (https://www.globenewswire.com/news-release/2018/09/11/1569156/0/en/CNS-Drugs-Take-20-Longer-to-Develop-and-38-Longer-to-Approve-vs-Non-CNS-Drugs-According-to-the-Tufts-Center-for-the-Study-of-Drug-Development.html)

ˣᶦᶦᶦ Lundbeck. Year in Review. Taken from the internet March 2022: www.lundbeck.com (Year in review [lundbeck.com])

ˣᶦᵛ Patel V., et al., The Lancet Commission for global mental health and sustainable development, Lancet (2018); 392: 1553–98, DOI: http://dx.doi.org/10.1016/S0140-6736(18)31612-X (https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30314863/)

ˣᵛ Markham, Henry (2013) “Seven challenges for neuroscience” Functional Neurology, Volume 28, Issue 3. Taken from the internet July 2022: https://www.researchgate.net/ (https://www.researchgate.net/publication/258058806_Seven_challenges_for_neuroscience)

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ˣᵛᶦᶦᶦ Patel V., et al., The Lancet Commission for global mental health and sustainable development, Lancet (2018); 392: 1553–98, DOI: http://dx.doi.org/10.1016/S0140-6736(18)31612-X (https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30314863/)

ˣᶦˣ World Health Organization, WHO Europe, The European Mental Health Action Plan 2013–2020, Taken from the internet July 2022: WHO/Europe | Home (https://www.euro.who.int/__data/assets/pdf_file/0020/280604/WHO-Europe-Mental-Health-Acion-Plan-2013-2020.pdf)

ˣˣ EFNA survey on stigma and neurological disorders, 2020, accessed July 2022: https://www.efna.net/survey2020/

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